契約前に、知っておきたい、任意保険。
保険料の仕組みとその金額設定について。
保険料とは、保険契約に基づき、保険会社が負担する危険に対して契約者が支払う対価をいう。契約者の保険料は、すべての契約者に公平になるよう、それぞれのリスクに応じて負担する仕組みだ。自動車保険の場合は、自動車の用途、車種、総排気量、型式、そして契約者自身の年齢、保険事故実績によってリスクが判定され、具体的な保険料が決定される。
- 用途・車種
自動車の登録番号標、または車両番号標の分類番号などによって、用途・車種区分が定められる。用途は自家用が営業用かの別、車種はクルマの規格や構造を指し、普通乗用車、小型乗用車、小型貨物車、小型ダンプカー、バスなどの別を意味する。自家用普通・小型乗用車については総排気量や型式によって保険料は違ってくる。
- 年齢条件
自家用の普通・小型・軽四輪乗用車および二輪車、原動機付自転車については、運転者の年齢制限によって保険料が異なる。その制限区分は、「年齢制限なし」「運転者年齢21歳以上限定補償」「運転者年齢26歳以上限定補償」「運転者年齢30歳以上限定補償」の4区分である。
- 自己負担金
自己負担金は免責金額ともいうが、対物賠償保険や車両保険は、この免責金額別に保険料が定められている。つまり、事故の損害額が免責金額を超えた部分について保険を支払うもので、免責金額が大きいほど保険会社のリスクも軽くなるため、保険料は安くなる。
- 等級
特級別料率制度の採用によって、保険料負担の公正化が図れる仕組み。新規契約を6等級とし、事故の有無、件数により、翌年度の保険料が変動する。契約後1年間無事故であれば、等級が7級にランクアップし、20%の割引が受けられる。無事故が続けば16等級になった時点で最高60%の割引となる。
| 等級 |
20/19/18/ 17/16等級 |
15/14等級 |
13/12等級 |
11等級 |
10等級 |
9等級 |
8等級 |
保険料
割引き率 |
60%割引 |
55%割引 |
50%割引 |
45%割引 |
40%割引 |
35%割引 |
30%割引 |
| 等級 |
7等級 |
6等級 |
5等級 |
4等級 |
3等級 |
2等級 |
1等級 |
| 保険料割引き率 |
20%割引 |
割引なし |
10%割増 |
20%割増 |
30%割増 |
40%割増 |
50%割増 |
註)保険会社によって異なります。
こんなにいっぱいある特約、割引サービス。
保険の自由化に伴い特約や割引きサービスも多種多様化している。また、クルマの技術の進歩によって新たな特約も誕生してきている。また、本契約とのセットでさまざまな保険商品が開発されている。自分に必要な特約、または適用される割引サービスを的確に判断し最適な補償内容と無理のない保険料を決めなければならない。
●他社運転危険担保特約
PAPとSAPに自動付帯するため、追加保険料はいらない。保険契約者とその家族が他人の任意保険に加入していないクルマを運転し事故になった場合に、対人、対物、搭乗者、無保険車傷害の保険が支払われる。借りたクルマに保険があれば、借りたクルマ側の保険扱いとなる。
●エアーバック割引
エアーバック装着者は搭乗者傷害保険が10%割引きとなる。
●家族限定割引
家族しか運転しない場合には家族限定をつければ保険料が割引きになる。JA、全労災にはない。
●複数所有新規契約割引き
現在の等級が11等級以上である人が、新たに、自家用常用車、自家用貨物車をセカンドカーとする場合、新規契約が7等級からスタートする優遇措置。
●ABS装着者割引き
ABS(アンチロックブレーキシステム)装着車は、対人、対物、搭乗者傷害を5%割引きとなる。
●衝突安全ボディ割引き
衝突安全基準を満たしたクルマについて、搭乗者傷害、人身傷害が10%割引きになる。
●環境対策者割引き
低公害車、低燃費車、低排出ガス車は、3%の割引きとなる。
●子供追加特約
子供が免許を取得し、親のクルマを運転する場合の特約
●特級プロテクト特約
契約後1回目の事故について、翌年の等級を据え置きにする。
●ファミリーバイク特約
被保険者および配偶者、同居の親族などが、総排気量125cc以下の原動機付自転車によって事故を起こした場合に支払われる。
●車両保険免ゼロ特約
他社との接触や衝突で生じた損害について、本来ならば差し引かれる免責金額についても保険金で支払うようにできる。
●エコカー割引き
ハイブリッドカー、電気自動車、メタノール車などの低公害自動車が対象。3%割引き。
●4WD割引き
4WD車が5%割引き
●セットパック割引き
特約にまとめて加入すると適用される割引き。
●人身傷害補償特約
通常保険金の支払いは相手との過失割合が決定した後に支払われるが、この特約を付ければ本人や搭乗者が死亡したり、傷害を負ったときに過失割合にかかわらず保険金が支払われる。
その他の各種特約&割引サービス
●弁護士費用特約
●保険料分割払い特約
●身の回り品担保特約
●年金払交通傷害保険特約
●ゴルフ保険特約
●アウトドア動産一式担保特約
●アウトドア賠償責任担保特約
●代車費用担保特約
●クレジットカード払い特約
●事故付随費用担保特約
●日常生活用動産保険特約
●日常生活賠償責任保険特約
●レッカー現場急行サービス
●故障時緊急修理サービス
●クイック&レスキューサービスなど
保険約款の中に、「事故が発生したことを知ったときは保険会社に通報する義務」があること、「修理にかける前に保険会社の承諾を受けること」といった趣旨が述べられている。よって、必ず保険会社に速やかに連絡しよう。万一、事故を起こしてしまったら、まず、人身事故だけでなく物損事故であっても、必ず警察に届けなければならない。その後、事故内容を保険会社または取り扱い代理店に直ちに連絡すること。
示談にする場合も、事前に保険会社の承諾を得ること。訴訟を提起したり提起されたりした場合は、保険会社に通知し相談すること。決して自分だけで解決してしまおうとしないこと。事故の時のための保険であるわけだし、また、保険会社は事故後処理のプロフェッショナルでもあるので、充分に活用しながら最善の方法で対処するようにしたい。